医師が20年後、収入減少していると仮定して動く

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医師が20年後も、メシが食えているのか?

医師として働いている人、これから医師になる人、あらゆる人が気になっていると思います。

僕が学生の頃も、講義では

これから日本の医師は余る

だから医局に入って専門医を取ってね

などと、言われていました。

最も伝えたかったのは、おそらく最後の一文だとは思いますが

2020年現在から見て20年後、つまり2040年では、日本の医師はどうなっているのでしょうか。

 

医師は20年後、どうなるの?

医師が20年後にどうなるか、言ってしまえば「わからない」です。

予想を見たかったという方は、すみません。

そんな中、1つだけ確かな事は

  • 20年後の日本は人口が減り、患者も減る

事です。これは間違いありません。人口動態だけは、将来が正確に予測できます。

移民を増やしたり、諸外国からの人口流入を増やさない限り、今後の日本では患者が増える事はありません。

20年後の「医師/患者比」は、間違いなく増えている事でしょう。

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医師の20年後、給料はどうなる?

では医師の20年後、給料はどうなるでしょうか。

20年後の日本で、人口が減り患者が減り、病院の収益が減ったとします。

国が診療報酬点数を上げて、医者の給料を減らさないようにする、こんな行動を、国が取るでしょうか。

まず、取らないでしょうね。

であれば、増える事は無く減少方向へ働く可能性の方が、明らかに高いと言えます

 

医師の20年後に備えて、何をすれば良いのか

ここからが本題です。

医師が20年後、収入減少している可能性なんて、学生レベルでも認知しているはずです。

問題は、それを踏まえた上でどう考え対処するか、です。

僕が思うに、対処する方向性は3つあって

  1. 患者が増える分野で戦う
  2. 患者をターゲットにしない分野(美容など)で需要を開拓する
  3. そもそも業務形態としての病院を選択しない

の3つです。

医師に関わる業務形態を

  1. 病院か
  2. 保険診療か

の2軸で区切って、マトリクスで考えます。

病院×保険診療の場合、業務形態としては普通の病院です。

ここで今後、20年後も医師が飯を食うには

  • 中でも患者が増えている分野

を探し当てて、そこに身を置く事が正解でしょう。

病院×保険診療外の場合、いわゆる自由診療と呼ばれる分野です。

ここは国の財源をアテにしていないため、1つのサービス業として、新しい市場を作り出す事ができますから、その分野に身を置いて、新たな需要を開拓する事で生き残る事ができるでしょう。

2020年時点では、日本の美容市場そのものは拡大傾向で、概ね前年度比10%くらいは増加しているようです。

しかし、需要の拡大を上回るスピードで人材供給されてしまうと、当然人材あたりの収益は下がってしまいますから、一概に拡大市場に身を置けば安全、とは言い切れません。

この辺は実際に身を置くか、身を置いている人から話を聞かないとわからないでしょう

病院以外×保険診療、これはありません。

病院以外×保険診療外の場合、つまり普通の会社ですね。あらゆる世の中のビジネス、株式会社がこの分野で戦っています。

僕の場合、このマトリクスにいます

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医師の20年後を考えて、今できる事

医師の20年後を考える上で

  1. 患者が増える分野で戦う
  2. 患者をターゲットにしない分野(美容など)で需要を開拓する
  3. そもそも業務形態としての病院を選択しない

という3つの方向性がある、と述べました。

それに対して、今できる事は何でしょうか。

それは

  1. どの分野で患者が増えるか、高い精度で予想する事
  2. 病院以外の分野を開拓する

の2つです。

患者が増える分野で戦う、美容などの自由診療で需要を開拓するには、どこに需要が隠れているのか、正確に見つけ出さなければなりません。

どうすれば見つけることができるでしょうか。

それは、その分野に身を置く事です。元も子もありませんが。

そして病院以外の分野を開拓するには、病院以外の分野に身を置くしかありません。

僕は2020年時点で

  1. インターネット広告業
  2. 不動産賃貸業

の2事業で、病院以外の分野を開拓しています。

やりながら見えてきた事も多々あって、例えば最近では新規開業される先生のサイトを

  • 症状+地域名
  • 疾患名+地域名
  • 医療用語+地域名

などの検索結果で、上位表示する仕事をしています。

SEO対策、インターネットマーケティング、予約状況や混み具合のネット経由での情報発信など、開業医の先生がこれからできる「インターネットを使った集客」は、まだまだあります。

このように、実際にやってみて知見を得ると、それを応用したり組み合わせたりする事もできるようになるので、面白いです。

僕の場合どちらかと言えば「患者層がどこで増えるか予測するために、医療に身を置く」よりも手っ取り早い実感と実績があるので、僕はこの道を選びました。

この辺は、人によると思います

以上から、医師の20年後を考えて今できる事は「やりながら考える事」です

マトリクスにおける大まかな方向性だけ決めて、あとはとりあえずやる。頑張る。

結果を出す。

知見が蓄積する。色々見えてくる。予測の精度が増す。

この流れ乗る事だと思います。

 

医師が20年後を考える事は無意味だ、の真相

医師の20年後を考える上で最も大きな決断になるのは、最初のマトリクスでどの方向性を選ぶかなのですが、この方向性のうちどれが正解なのかは、誰にもわかりません。

僕はたまたま「おもしろそう」という理由で別事業という方向性を選択して、割と成功しているというだけです。

たまに

医師の20年後とか、将来を予測したって無意味

という声が上がりますが、これの真相は

医師の20年後とか、将来を予測したって(正確な未来は誰にもわからないのだから、最初から予測を元に効率の良い動きをしようとしてもそれはできないので)無意味(だから、とにかく行動して身を置いて、得られた知見を元に他の選択肢などと比較して、予測の精度を上げるのが大事)

という事だと思います。

まずやってみましょう
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