医師の経済事情は「勝ち組・負け組」に二極化する

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今回のコロナは社会にも大きな影響を与えました。

医師も例外ではありません。

そんな中、僕が確信したのは「これからの医師の経済事情は二極化し、明確に勝ち組・負け組が別れる」という事です。

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二極化する医師の経済事情

今回のコロナで「医師のバイト需要」が一時的に激減した事で、バイト単価が急激に低下しました。

コロナは医師のバイト業界の未来を提示した

実際、1日働いて4万円、5万円という低単価のバイト案件が存在。

そして、それすらも埋まっていきました。

僕の感覚からすると、1日働いて4〜5万円の労働は、全然割に合いません。

寝日直や待機のバイトで、自分の会社の仕事ができるのであれば、まだコスパは良いのですが、外来とかだと全然お話になりません。

今回、一時的とはいえ医師のバイト代が激減した事は、非常に面白い社会実験だったと思います。

  • 仮にバイト代が激減しても、それを埋める医師はどこかに存在する

という事を認識するには、十分でした。

これは完全に、医師の経済事情が二極化している事を、表しています。

 

負け組医師の特徴

医師が低単価で労働力を売るに至るのは

  1. 医師の労働力しか売る物が無い
  2. 労働力を高く売る事ができない
  3. 資産形成が不十分

という、3つの条件を全て満たした場合です。

もしくは、単なる暇つぶし。

暇つぶしの場合、あくまで暇つぶし目的に「自ら能動的に労働力を売っている」わけなので、少し状況が異なります。

真の負け組医師とは

  • 低単価で労働力を売る事を、強いられている

医師の事だと、僕は思います。

そういう意味では「暇つぶし」の医師は、負け組に該当しません。

上記の3条件、全てを満たし、低単価で労働しなければならない医師。

これが真の負け組医師でしょう。

 

勝ち組医師の特徴

逆に言えば

  1. 医師の労働力しか売る物が無い
  2. 労働力を高く売る事ができない
  3. 資産形成が不十分

の条件のうち、1つでも逆側に達成させていれば、医師が低単価で労働力を売る必要は、一切ありません。

つまり

  1. 医師の労働力以外に売る物がある
  2. 労働力を高く売る事ができる
  3. 資産形成が十分

の3つのうち、どれか1つでも満たせば、勝ち組医師になる事ができます。

1つめ、医師の労働力以外に、高く売る何かがある

具体的には

  • 開業
  • 不動産
  • 別の事業

などでしょうか。

やはり、医師である立場をうまく利用した開業や別事業、医師である信用を利用した不動産などが有利だと思われます。

2つめ、労働力を高く売る

これは、医師の労働力を高く売るという話です。

国民皆保険の我が国では、医師の労働力単価の原価である医療費を国が決定しているため、一体どんな選択肢が「医師の労働力単価を高めるか」という事は、予想できません。

昨日まで保険点数が高かったのに、いきなりハシゴを外される、なんて事も起こり得ます。

ここに完全に依存するのは、極めて危険だと思います。

逆に、美容外科などの自由診療の世界では、ある程度有名になれば、労働単価は高く安定するでしょう。

3つめ、資産形成が十分

これは

  1. 労働力単価が高い
  2. 貯蓄率が高い
  3. 運用利率が一定して良い

という、3つの条件をクリアして初めて達成されます。これらの条件のうち1つでも外れれば、資産形成は失敗です。

結局のところ、この方法もタネ銭ができるまでの初期段階までは「医師の労働力単価」に完全に依存します。

現状「医師である」というだけで、それなりに十分な労働力単価を発揮できる市場です。

Twitterを見ていると、若くして貯蓄をして、インデックスなどで安定した資産形成を行なっている医師が、多いように最近は感じます。

 

二極化した世界で、勝ち組医師になるためには

  1. 医師の労働力しか売る物が無い
  2. 労働力を高く売る事ができない
  3. 資産形成が不十分

という3重苦にハマって、低単価の労働を大量にこなさなければいけない医師もいる一方で

  1. 医師の労働力以外に売る物がある
  2. 労働力を高く売る事ができる
  3. 資産形成が十分

の3条件全てを満たし、悠々自適な医師も出てくるでしょう。

医師の経済事情は二極化。

勝ち組医師になるために、やらない方が良いのは

  1. 医師の労働力以外に売る物がある
  2. 資産形成が十分

の2つの選択肢を、潰してしまう事です。

この2つを潰してしまうと、残す1つを死守しなければなりません。

すなわち

  • 労働力を高く売る事ができる

という条件を死守しなければならなくなります。

しかしながら、この条件のキモを握っているのは、保険点数を決定している厚生労働省、政府です。

つまり

  1. 医師の労働力以外に売る物がある
  2. 資産形成が十分

という2条件を潰してしまうと、3条件が潰される可能性が、グッと高くなる事を意味しています。

二極化した世界で勝ち組医師になるには、まず上記2条件を潰さない事

自分の経済力の源泉を、自分でコントロールできる環境を整える事

これが最優先だと思います。

逆に

  1. 医師の労働力以外に売る物がある
  2. 資産形成が十分

の2条件のうち、どちらか1つでも強固に完成させてしまえば、勝ち組医師にグッと近づきます。

僕の場合は

  • 医師の労働力以外に売る物がある

という条件が、複数の事業により安定して確保されています。

おかげさまで、無理に安く自分の労働力を売る必要はありませんし、急いで資産形成をしなければならないわけでもありません。

どうしても若いと、未換金な労働力が多いため、保有する金融資産は少なくなってしまいます。

資産形成の柱を強固にするには、ある程度年齢が高くなるのを待つか、若くしてガツンと稼ぐか、しかありません。

二極化した世界で、勝ち組医師になる方法は

  1. コツコツ資産形成をする
  2. 医師の労働力以外に売る物を作る
  3. 若くしてガツンと稼ぐ(投機、ハードワーク)

の、3つにまで、落とし込む事ができると言えるでしょう。

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