医師の働き方改革が叫ばれる昨今。
医師の当直、連続労働時間や勤務体系についてメスが入り始めています。
執刀者は国です。
医師の働き方改革が進むのは良い事なのですが、国主導の改革を待っているだけで良いのでしょうか?
僕個人としては、能動的に自ら医師の働き方改革を行うべきだと思っています。
医師の働き方改革が叫ばれている昨今ですが、国主導の対策を受け身で待ってるんじゃなくて、自ら「お金も時間もある」状況を作り出す努力をするのも大事。
お金も時間もあれば、働き方なんて自由に決められます。
極端だが例えば「オペしかしません、給料は不要」とか。
腕があれば絶対雇われます。
— ラス@お金の外来 (@3n4rs) 2019年5月21日
そこで考えたいのが「NIPW」についです。
NIPWとは
NIPWとはNet Income Per Worksの略で「労働あたりの手残り収入」の事です。
つまり
一定の労働時間に対して、どれくらいの収入が手元に残るのか
という概念です。
同じ労働をしても
- 時間外手当がつかない
- 時間外手当はつくが安い
場合は、時間外労働をすればするほどNIPWは減ります。
なぜならば、本来売れる値段よりも安く自分の労働力を売っているからです。
同じ労働をし、同じ額を稼いでも
- 税金が上がった
場合もNIPWは減ります。
お金と時間、共にあるのが最高ですがいきなりそれは難しい。
そこで推奨したいのがNIPW(Net Income Per Works)という考え方。つまり「労働時間あたりの手残り収入」の事。
NIPWを高める努力をすれば、自然と「お金」を減らす事なく「時間」を手に入れる事ができます。
— ラス@お金の外来 (@3n4rs) 2019年5月21日
僕個人としては、豊かな人生を送るために非常に重要な考え方だと認識しています。
なぜNIPWが医師の働き方改革に必要なのか?
働き方として理想的な状態は「お金も時間もある」状態です。
お金は無いけど時間はある。お金はあるけど時間が無い。
どちらも嫌ですよね。
小手先の対策よりも「お金も時間もある」状態を自分で作り出してしまえば、働き方なんて自分の好きなようにできます。
しかしながら現実問題として、いきなりこの状態に持ち込むのは困難。
少しでも近づくにはどうしたら良いでしょうか。
それは
自分の労働時間を最も高く売る事
です。
これが最も「お金も時間もある」状態に近い、と言えます。
そしてその状態をキープし、資産を蓄積する事で、本当に「お金も時間もある」状態を作り上げる。
これが目標です。

NIPWを計算してみよう
NIPW(Net Income Per Works)は、以下の3要素で決定されます。
- 労働時間
- 給料総額
- 税金総額
具体的には
NIPW=(給料総額ー税金総額)/労働時間
で算出されます。
例えば
1日8時間労働
年間課税所得600万円(税金200万円)
時間外労働3500円/hr
という人がいたら、この人のNIPWを最大化させるにはどうしたら良いでしょうか。
年間の労働時間は1920時間です。
時間外労働をしなかった場合のNIPWは
(600万ー200万)/1920
≒2083円
です。
時間外労働と税率、変わるNIPW
時間外労働を20時間/月(1時間/日)した場合、年間課税所得は684万円です。
税金は200万に加えて、追加の84万円に所得税と住民税がかかります。
国税庁のページによると、現時点でこの所得水準ならば所得税率は20%なので、住民税の10%を合わせて30%の課税になります。
よって税金は
200万+84万×0.3
=225.2万円
です。
この場合のNIPWは
(684万ー225.2万)/1920+20×12
≒2124円
です。
月20時間の時間外労働は、した方がトクです。
では時間外労働を40時間/月(2時間/日)した場合を考えましょう。
年間課税所得は168万追加されて768万円。
所得税率は上がって23%です。600万円に対してかかっていた200万円の税金(所得税+住民税で約30%)も増えます。
支払う税金は
200万×33/30+168万×0.33
=275.44万円
です。
NIPWは
(768万ー275.44万)/1920+40×12
≒2052円
です。
税率が上がったため手残り収入が減少し、NIPWは減少しました。
NIPWを最大化させるためには、どうやら月20時間の時間外労働にとどめておいた方が良さそうですね。

NIPWを高めるためにできる事
以下のようなツイートをしました。
NIPWを高めるにはどうするべきか?
低い時給の仕事は断る
時間をかけずにお金を稼ぐ
できる税金対策はするの3つがあります。
時間を手に入れつつお金を減らさず、資産を構築したら、その資産からの収入も発生します。
さらにNIPWは高まり、少しずつ時間もお金もある人に近づいていく、と。
— ラス@お金の外来 (@3n4rs) 2019年5月21日
このように、NIPWを高める方法は3つ。
- 労働時間を減らす
- 給料総額を増やす
- 税金総額を減らす
それぞれ言い換えると
- 労働時間を減らす=低い時給で働かない
- 給料総額を増やす=時間を使わずに稼ぐ
- 税金総額を減らす=できる節税はする
という事になります。
最も簡単なのは1番目、時給が低い労働はお断りする事です。
その条件では働けない旨を雇用主に伝え、どうしても働けと言うなら時給を上げてもらう。
次に簡単なのは3番目、税金対策です。
これも可能な範囲で行っておきましょう。
そして最後に、時間を使わずにお金を稼ぐ事ができると、一気にNIPWは高まります。
僕の場合、現時点で複数のサイトから広告収入が30万/月、保有物件の家賃が30万/月(15万は借金の返済)で45万円の収入があります。
実際にこれらの収入を得るために投入している労働時間は10時間/月程度で、時給4万5000円です。
会社経由での収入になるため税金も安く抑えられています。
医師としての僕個人の収入が高いんで、法人経由の収入は税制上有利なんですよね。
結果的に、僕のNIPWは高まりました。
割の悪いバイトやお仕事は、なるべく断ります。
そして、現状抱えているバイト先も1度見直すのが吉です。
より良い条件のバイト先を見つけて、現状のバイト先へバイト代アップの交渉を行い、交渉が決裂すれば別のバイト先に移動しましょう。
自分の時間をより高く買ってくれる病院に、常に動くべきです。
こうして僕は、時間もお金のどちらにも余裕が生まれ始めました。
バイト探しに関しては、下記記事を参照。
また家事を自分の時給以下でアウトソースする事でも、実質的なNIPWを高める事ができます。
浮いた時間でバイトをすれば、より効率的にお金を稼ぐ事ができる。
その逆も然り。
医師の働き方改革をただ指をくわえて待つよりも、能動的に動いてNIPW(Net Income Per Works)を高める。
これを僕は強く推奨します。
