医師の働き方改革2.0ーNIPWを考える

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医師の働き方改革が叫ばれる昨今。

医師の当直、連続労働時間や勤務体系についてメスが入り始めています。

執刀者は国です。

医師の働き方改革が進むのは良い事なのですが、国主導の改革を待っているだけで良いのでしょうか?

僕個人としては、能動的に自ら医師の働き方改革を行うべきだと思っています。


そこで考えたいのが「NIPW」についです。

 

NIPWとは

NIPWとはNet Income Per Worksの略で「労働あたりの手残り収入」の事です。

つまり

一定の労働時間に対して、どれくらいの収入が手元に残るのか

という概念です。

同じ労働をしても

  • 時間外手当がつかない
  • 時間外手当はつくが安い

場合は、時間外労働をすればするほどNIPWは減ります。

なぜならば、本来売れる値段よりも安く自分の労働力を売っているからです。

同じ労働をし、同じ額を稼いでも

  • 税金が上がった

場合もNIPWは減ります。


僕個人としては、豊かな人生を送るために非常に重要な考え方だと認識しています。

 

なぜNIPWが医師の働き方改革に必要なのか?

働き方として理想的な状態は「お金も時間もある」状態です。

お金は無いけど時間はある。お金はあるけど時間が無い。

どちらも嫌ですよね。

小手先の対策よりも「お金も時間もある」状態を自分で作り出してしまえば、働き方なんて自分の好きなようにできます

しかしながら現実問題として、いきなりこの状態に持ち込むのは困難。

少しでも近づくにはどうしたら良いでしょうか。

それは

自分の労働時間を最も高く売る事

です。

これが最も「お金も時間もある」状態に近い、と言えます。

そしてその状態をキープし、資産を蓄積する事で、本当に「お金も時間もある」状態を作り上げる。

これが目標です。

ここで散財せずしっかり資産を構築し、不労収入を増やしNIPWをさらに高めましょう
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NIPWを計算してみよう

NIPW(Net Income Per Works)は、以下の3要素で決定されます。

  1. 労働時間
  2. 給料総額
  3. 税金総額

具体的には

NIPW=(給料総額ー税金総額)/労働時間

で算出されます。

例えば

1日8時間労働
年間課税所得600万円(税金200万円)
時間外労働3500円/hr

という人がいたら、この人のNIPWを最大化させるにはどうしたら良いでしょうか。

年間の労働時間は1920時間です。

時間外労働をしなかった場合のNIPWは

(600万ー200万)/1920

≒2083円

です。

 

時間外労働と税率、変わるNIPW

時間外労働を20時間/月(1時間/日)した場合、年間課税所得は684万円です。

税金は200万に加えて、追加の84万円に所得税と住民税がかかります。

国税庁のページによると、現時点でこの所得水準ならば所得税率は20%なので、住民税の10%を合わせて30%の課税になります。

よって税金は

200万+84万×0.3

=225.2万円

です。

この場合のNIPWは

(684万ー225.2万)/1920+20×12

≒2124円

です。

月20時間の時間外労働は、した方がトクです

では時間外労働を40時間/月(2時間/日)した場合を考えましょう。

年間課税所得は168万追加されて768万円。

所得税率は上がって23%です。600万円に対してかかっていた200万円の税金(所得税+住民税で約30%)も増えます。

支払う税金は

200万×33/30+168万×0.33

=275.44万円

です。

NIPWは

(768万ー275.44万)/1920+40×12

≒2052円

です。

税率が上がったため手残り収入が減少し、NIPWは減少しました

NIPWを最大化させるためには、どうやら月20時間の時間外労働にとどめておいた方が良さそうですね。

労働環境、条件、時代の税制によってNIPW最適化の戦略は異なります

 

NIPWを高めるためにできる事

以下のようなツイートをしました。


このように、NIPWを高める方法は3つ。

  1. 労働時間を減らす
  2. 給料総額を増やす
  3. 税金総額を減らす

それぞれ言い換えると

  1. 労働時間を減らす=低い時給で働かない
  2. 給料総額を増やす=時間を使わずに稼ぐ
  3. 税金総額を減らす=できる節税はする

という事になります。

最も簡単なのは1番目、時給が低い労働はお断りする事です。

その条件では働けない旨を雇用主に伝え、どうしても働けと言うなら時給を上げてもらう

次に簡単なのは3番目、税金対策です。

これも可能な範囲で行っておきましょう。

【保存版】普通の医者ができる税金対策、節税方法

そして最後に、時間を使わずにお金を稼ぐ事ができると、一気にNIPWは高まります

僕の場合、現時点で複数のサイトから広告収入が30万/月、保有物件の家賃が30万/月(15万は借金の返済)で45万円の収入があります。

実際にこれらの収入を得るために投入している労働時間は10時間/月程度で、時給4万5000円です。

会社経由での収入になるため税金も安く抑えられています。

医師としての僕個人の収入が高いんで、法人経由の収入は税制上有利なんですよね。

結果的に、僕のNIPWは高まりました。

医師の副業、サイドビジネスとしてのブログ

割の悪いバイトやお仕事は、なるべく断ります。

そして、現状抱えているバイト先も1度見直すのが吉です。

より良い条件のバイト先を見つけて、現状のバイト先へバイト代アップの交渉を行い、交渉が決裂すれば別のバイト先に移動しましょう。

自分の時間をより高く買ってくれる病院に、常に動くべきです。

こうして僕は、時間もお金のどちらにも余裕が生まれ始めました。

バイト探しに関しては、下記記事を参照。

医師の単発・スポットバイト検索、使えるサイト一覧

また家事を自分の時給以下でアウトソースする事でも、実質的なNIPWを高める事ができます。

浮いた時間でバイトをすれば、より効率的にお金を稼ぐ事ができる。

その逆も然り。

忙しいお医者さんが家事・育児で疲弊→家事代行サービス使うべし

医師の働き方改革をただ指をくわえて待つよりも、能動的に動いてNIPW(Net Income Per Works)を高める

これを僕は強く推奨します。

時代に合わせてNIPWを最大化させていくのが、お金と時間両方を手にするための重要な戦略です
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