勤務医はまず事業所得を作れ

更新日:

勤務医は、まず事業所得を作るべき。

僕は常々こう思っています。

先日このようなツイートをしました。

生命保険とか、ふるさと納税とか、NISAとかidecoとか、小手先のテクニックはたくさんありますが、本当はどうでも良いんです。

どれも影響が軽微で「積もっても大した山にならない、チリ」です。

本当に効果的なのは、法人経由の所得を作る事。

即ち事業所得を作る事です。

スポンサーリンク

 

勤務医こそ事業所得を作るべき理由

勤務医こそ、とにかく事業所得を作るべきです。

理由は簡単です。事業所得から、経費を使えるからです。

ポイントは2つ。

  1. 事業所得は税引き前のお金を使える
  2. 勤務医は所得税率が高い

です。

 

1、事業所得は税引き前のお金から経費を使える

例えば車を買う場合を想定してみましょう。

500万円の車を給与所得から買うのには、税引後の手残りが500万円無ければいけません。

勤務医であれば、700万円くらい稼がなければならないでしょうか。

700万円の給料をもらって、200万円の税金を払って、500万円残って、やっと車が買えます。

事業所得であれば、500万円の車を経費で買うのに必要な稼ぎは、500万円です。

事業所得を500万得て、税金を支払う前に500万円の車を買って、終わりです。

税引き前利益を使えるのは、大きいです

 

2、勤務医は事業所得によるメリットが普通の人より大きい

先ほどの車の例。

500万円の車を買うのに、普通のサラリーマンであれば、必要な給与所得は600万円くらいでしょうか。

600万円の給料をもらって、100万円の税金を払って、500万円残って、サラリーマンは車が買えます。

勤務医の場合、700万円くらいだと試算しました。

勤務医は普通のサラリーマンよりも税率が高いので、事業所得によるメリットが普通の人よりも大きいです。

つまり「"税引後の目標額"を手にするために必要な給与所得」が、普通の人よりも高いんです。

こうやって比べると「勤務医こそ」事業所得を作るべきですよね

 

勤務医はまず事業所得を作る際の注意点

こうやって見ると、事業所得ってズルいですよね。

税引き前の状態のお金で、色々経費にできるなんて、明らかにおトクですからね。

税金対策を目的に、勤務医が事業所得を作る。

なんだか気が引けてしまいますよね。

しかし、キチンと事業として認められるような内容で、事業所得を稼ぐのは、勤務医であっても誰であってもルール違反ではありません

キチンとした方法で事業所得を得て、事業に関係のある範囲で経費を落とすのも、何も問題がありません。

勤務医が事業所得を得る上で注意したいのは

  • 勤務医としての給与所得を「無理やり事業所得とする」事は避ける

事です。

例えば

  • 健診医のバイト代
  • 当直医のバイト代
  • 産業医のバイト代
  • その他バイト代

などを事業所得にするのは、かなり黒に近いグレーです。

というか黒です。僕はオススメしません。

上記の所得は、個人の労働力による収益であって、事業所得と言うよりは給与所得です。

産業医による「会社の労働環境を改善する総合サービス」をパッケージとして販売するのであれば、それは事業所得と言えるのかもしれません(詳しくは税理士さんへお願いします)。

基本的には「医師としての労働」は全て給与所得です
スポンサーリンク

 

ある勤務医はこうして事業所得を作った

僕は勤務医をやりながらブログを始めて、徐々に多角的に展開、広告収入を年間数百万単位で得るようになりました。

同時にInstagramやTwitterなどのSNSを駆使した、インターネットマーケティングも展開。

不動産を取得し、不動産賃貸業も開始、法人設立に至りました。

社員は僕1人ですが、仕事の多くをアウトソースしており、間違いなく「事業所得」だと言えるレベルにまで到達しました。

不動産に関しては「5棟10室」が事業レベルだと言われています。アパート2棟くらい買えば10室は超えるでしょうから、そんなに問題ではありません。

時代の変化に合わせて、自分なりに考えて事業所得を作ると良いでしょう。

その辺りの事については、noteに書きました

しかしながら、問題があります。

先日このようなツイートをしました。

この矛盾、お分かり頂けるでしょうか。

医師1本でやっていきたくないから、まずは医師としての地位を安定させよう

と思ってリソースを注ぎ込むと、結局医師以外の仕事を複合展開する時間が無い。

いつの間にか時間が過ぎて、ソコソコの普通の中堅勤務医になってしまいます。

こうならないためには、早めの判断が必要です。

医師を極めつつ、同時に別の事も並行してできてしまう人は、最強です。

そのまま突き進んで下さい。

でも普通の人間が

  • 勤務医を最前線でやりつつ
  • 他の事業を展開しつつ
  • 年齢的に結婚して子育てもする

なんて、無理です。

どれかを犠牲にするしかありません。

僕の場合、正直なところ「一流の医者になる」道は外れました。問題の無いレベルではありますが。

何かを得るには、何かを捨てなければならない

誰かが言っていた気がします。

スポンサーリンク

よく読まれる記事

1

僕は記事執筆時現在、20代の若手の勤務医です。 総資産は約4000万円、純資産が約2000万円で、負債が約2000万円です。 実質的には負債をいつにでもゼロにできるので、非常に健全なバランスシートです。 単なるフツーの勤務医で、とりあえず20代のうちにここまで到達する事ができました。 今回は、僕が思 ...

2

僕はクレジットカードというものが大好きで、大学時代からヘビーユーザーです。 なぜならば非常に効率的でお得な決済方法だからです。 決済すれば概ね1〜2%のポイントが勝手につきます。 飲み会などでまとめてクレジット払いにすれば「現金」を集める事ができるので、ATMや銀行に行く手間が省けます。 またクレジ ...

3

医者をやってると、頭が痛いのが「税金」です。 当直、残業、休日回診、身を粉にして働いても結局手元に残るのは60〜70%という先生は多いのではないでしょうか。 はっきり言って、やる気が削がれてしまいますよね。 なるべく支払う税金を減らしたい、と思うのは普通のこと。 では具体的に、普通の医者が普通にでき ...

4

最近、強く思う事があります。 医師のバイト・転職支援会社が多過ぎて、何が何だかわからない、と。 僕も色々なサイトに登録、使いました。 今もチマチマとバイトをし小銭を稼いでいるので、文句は言えません。 しかしながら そういえばこの日空いているから、バイトしようかな と思って探すには、あまりにも多過ぎて ...

5

医師という職業は中々珍しい事に、ほぼ全員確定申告をする必要があります。 なぜならほとんどの勤務医はバイトをし、常勤先以外の病院からバイト代をもらうからです。 確定申告をしなければならない医師は 年間20万以上のバイト代を別の病院からもらっている 年収が2000万を超える のうち、どれか1つ以上満たす ...

-医師と税金, 医師の副業

Copyright© お金の外来 , 2023 All Rights Reserved.