女医の結婚相手を、年収・育児家事参加率別で最適化してみた

更新日:

少し前、このようなツイートをしました。

続きのツイートにもあるように、決してディスっているわけではないのですが、Twitterで様々な意見が交わされ知見が蓄積したので、この記事にまとめました。

会員制サイトのコンテンツでしたのでリンクは貼りませんが、主旨としては

年収300万以下の男は、婚活市場でモテない

彼らを狙う戦略は、婚活市場においてブルーオーシャンである

女医はそこを狙おう

というような内容でした。

一体女医さんは、どういう相手を結婚相手に選ぶべきなのでしょうか?

 

高年収の女医が結婚相手を探すなら、必ず離婚は想定する

医師のような高年収の人は、常に離婚を想定して合理的に「結婚」を判断しなければなりません。

理由については別記事に譲ります。

 

そんな医師と結婚・離婚についてですが、女医さんも例外ではありません。

  • 女医さんが離婚する確率

  • 女医さんが結婚し離婚した際の経済的な負担

を掛け合わせる事で

  • 女医さんが結婚する事の経済的負担の期待値

を算出できます。

もし年収300万の男性と女医さんが結婚するのであれば、基本的に女医さんは経済的リスクを負う側です。離婚したらお金を払わなければなりません。

離婚に伴う経済的なリスク期待値(以下、リスクプレミアムとする)を理解しておいた方が、後々後悔せずに済むでしょう。

ここではあえて女医さんだけにフォーカスします
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女医の結婚相手が年収300万円だったら

女医さんが離婚をする確率は、現代日本における離婚平均確率である「3分の1」とします。

女医さんが年収300万の男と結婚した際のリスクプレミアムは

1年あたりの女医の経済的負担×婚姻年数

とします。

これらを掛け合わせる事で、理論上の経済的負担の期待値を算出できます。

男女関係なく、年収ベースで平等にならすのが結婚のルールですから、女医の平均年収が、医師平均の1300万だとすれば

1年あたりの女医の経済的負担
=(1300万ー300万)/2
=500万

となります。

厚労省のサイトを見るに、離婚に至った夫婦の、平均婚姻年数は11.5年とされています。

以上から計算すると

女医さんが年収300万の男と結婚し離婚した際の経済的な負担
=1年あたりの女医の経済的負担×婚姻年数
=500万×11.5
=5750万

です。

約6000万円です。

平均値ではありますが、仮に女医さんが「年収300万円の男と結婚し離婚」した場合、経済的な負担は6000万円です。

離婚する確率である1/3を掛け合わせると

5750万×1/3
≒1916万

約2000万円です。

しかし話はここで終わりません。

 

女医の結婚相手、年収だけではなく育児家事参加率も重要

このようなツイートも頂きました。

つまり

  • 旦那が育児不参加、家事不参加
  • 女医さんがそれらにコミットしなければならない
  • 自分の仕事がセーブされる
  • 結果的に年収が下がってしまう

と。

これは盲点でした。

とはいえ

家事代行サービスとか、ベビーシッター雇えば良いじゃん

とも思ったのですが、「家に他人を入れる」という事に対して

  • 女性側が嫌悪感を抱く
  • 男性側が「お前がやれ」とか言って拒否

などの理由から、うまくアウトソースできない可能性もあるんですよね。

この「育児参加による年収逓減率」という変数も、今回は話として加えなければなりません

するとこうなります。

 

旦那の育児不参加による、女医の年収逓減率について

ここで仮に、頂いたアドバイスを元にして「育児参加による年収逓減率」を「合計50%」だとします。

女医さんの結婚相手の戦略としては

  1. 稼げる相手×ツーオペ
  2. 稼げる相手×ワンオペ
  3. 稼げない相手×ツーオペ
  4. 稼げない相手×ワンオペ

の4つのマトリクスに分類できます。

 

1、稼げる相手×ツーオペ

相手=年収1200万、育児参加後=900万
自分=年収1200万、育児参加後=900万

育児開始後の家計の年収=1800万

年収が同じであるため、離婚によるリスクプレミアムはゼロ。

女医さんから見た実質的年収は

900万±0

で、900万円です

これが一番最高ですね

 

2、稼げる相手×ワンオペ

相手=年収1200万、育児不参加=1200万
自分=年収1200万、育児参加後=600万

育児開始後の家計の年収=1800万

離婚によるリスクプレミアムは

(1200万ー600万)/2×1/3
=+100万/年

女医さんから見た実質的年収は

600万+100万

で、700万円です

同じ年収の男を捕まえても、相手が育児不参加型だと「事実上の年収が下がる上にワンオペ育児で疲弊」という、ハードモード。

ただし家計の年収としては1800万という十分な値なので、仮に離婚しなかった場合は経済的には潤います。

  • 子供の人数が多い
  • 都会で生活

という家族計画の場合、この選択肢を選んだ方が無難かもしれません。

 

3、稼げない相手×ツーオペ

相手=年収400万、育児参加後=300万
自分=年収1200万、育児参加後=900万

育児開始後の家計の年収=1100万

離婚によるリスクプレミアムは

(300万ー900万)/2×1/3
≒−100万/年

女医さんから見た実質的年収は

900万ー100万

で、800万円です

2番の選択肢よりも優秀ですね。

稼げるけど育児不参加の旦那を捕まえるくらいなら、離婚時のリスクプレミアムを支払ってでも「稼げないイクメン」を捕まえる方が、女医さんから見た実質的年収も高く設定されます。

しかしながら家計の年収は大幅ダウン。仮に離婚しなかった場合、経済的にはやや大変そうです。

  • 子供の人数が少ない
  • 田舎で生活

という生活スタイルの場合は、この選択肢も理にかなっていそうですね。

このパターンならば、無理に競争率の高い高年収男性を狙わなくても良いかもしれません
確かにブルーオーシャン、地方や実家住みの女医さんに活路あり

 

4、稼げない相手×ワンオペ

相手=年収400万、育児不参加=400万
自分=年収1200万、育児参加後=600万

育児開始後の家計の年収=1000万

離婚によるリスクプレミアムは

(400万ー600万)/2×1/3
≒-33万

女医さんから見た実質的年収は

600万ー33万

で、567万。これでワンオペ。最悪の結果です。

家計の年収も最低値。こうなってしまう事だけは避けたいところ。

相手の年収が低い場合、育児や家事に対して参加率が高いという前提ありき、だと言えます。

その前提が崩れ去ってしまうと、このルートを辿る事になるのでキツいですね。

もしこのルートを辿り始めてしまった場合、婚姻関係を続けると経済的なリスクプレミアムだけを背負い続ける事になるので、可能なかぎり早く離婚するのが経済的には合理的です

離婚してシングルになっても、育児や家事に割くリソースは同じですが、離婚リスクプレミアムが消滅するので得です

 

5、番外編〜稼げない相手×ワンオペ(自分は子育てに参加せず)

番外編として、男性が子育てにフルコミット、女医さんはあまり参加しないパターンを紹介します。

相手=年収400万、育児参加後=200万
自分=年収1200万、育児不参加=1200万

育児開始後の家計の年収=1400万

離婚によるリスクプレミアムは

(200万ー1000万)/2×1/3
≒−133万

女医さんから見た実質的年収は

1200万ー133万

で、1067万円。育児家事は全部向こうがやってくれます。

最大値が出ましたね。

稼げる人が稼いで、稼げない人が育児家事をするという、当たり前の最適化による当たり前の結果です。

そして何よりも、世帯年収が1400万でそれほど下がらないのも魅力です。

流石に「稼げる相手とツーオペ」の方が、男の自尊心とか色々な面で問題が無さそうなんで、そちらの方が良いでしょうね。

女医さんは相手の年収より、育児家事の参加率も同等かそれ以上に重要視するべきですね
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あえて「女医の結婚相手」にフォーカスした理由

この話は、別に男女差はありません。

男性勤務医だって同じです。

しかしながら、あえてここでは「女医さんだけ」にフォーカスしました。

理由は2つあります。

 

理由1、離婚リスクプレミアムを理解している女医さんが少ないから

僕の肌感覚では、結婚に伴う経済的負担を理解している女医さんは、男性よりも少ないです。

理由は明確、歴史が浅いからです。

女性が社会進出、稼ぎ始めて「女が男を養う」ようになったのはここ50年くらいの話です。

歴史が浅いため、一般認識や教養として世間に知識が啓蒙されていません。

逆に男性は数世代前からそういった話はされているでしょうし、特に男性医師は経済的負担を負う側だったはず。

実際に男性医師がオペ中に「結婚とお金」の話をするのはザラです。

結婚とお金にまつわる歴史の深さ、認識。明確な「男女差」があります。

そのため、今回は時代に合わせて女性にだけフォーカスしました。

 

理由2、同じシチュエーションなら女性の方がより勇気がいるから

このようなツイートをしました。

結局のところ、子供を産めるのは女性だけです。

男女平等の時代なのに、なんと不平等な繁殖方法なのでしょうか。

男性医師の場合、子孫を残したい場合、多くの場合で結婚する必要があります。

子孫を残したい相手の女性に

あなたの子供を産んでも良いけど結婚して

と女性に言われたら、結婚するか、その人との交配を諦めるしかありませんよね。

女性医師の場合、子孫を残したいと思ったら、別に結婚する必要はありません。

繁殖能力を有するのは女性だけなので、最終的に「子孫を残すかどうか」の決定権は全て女性にあるわけです

決定権を持っているにも関わらず、経済的な負担を自ら背負う。

それってスゴい覚悟がいるというか、踏み込みが必要だと思ったんです。

そのため、あえて今回は女医さんだけをピックアップしました

 

女医が結婚して育児家事をしても「入ってくるお金が減らない」のが理想

今回の話でわかったのが、全ての根源は

育児家事にコミットする事で稼ぎが減る

事です。

そうならないようなシステムを作り上げてしまえば良いんですよね。

僕も現状、特に何もしなくても毎月60万入って10万出てって、手元に50万は残るシステムを会社と不動産で構築したので、あとはここを育てるだけです。

やはり人的資本だけに頼るのは、悪手ですね

 

まとめ

女医さんが年収300万円の男と結婚すると、経済的には2000万円を相手に渡す事になる。

この事実を知らずに、なんとなく結婚すると後悔する。

その人と結婚して得られるメリットと、女医側が支払う経済的なデメリットをよく吟味して相手を選べば、後悔しないで済む。

育児参加による年収逓減率を加味して考えると、年収が低くても育児参加率の高い男性をと結婚する方が、年収が高くて育児不参加の男性と結婚するよりも、女医さん視点での経済合理性は高い可能性がある。

しかし婚姻関係が継続する場合、家計全体の年収は下がってしまうため、住む地域や子供の人数など、家族計画に伴う生活コストから逆算して選択をするのが良さそう。

※ 育児や家事の参加率、育児に伴う年収逓減率は変数であり、時代や個体差があります。一概には言えませんので、この記事はあくまで1つの判断材料としてお考え下さい。

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