株式投資と不動産投資と言えば、いわゆる「投資」という言葉とともに想起される2大メジャー投資です。
僕は両方とも実行し継続していますが、毎日勉強の連続です。
知らない事ばかり。
そんな2つの投資方法ですが、多くの初心者はその違いを理解していないと思います。
もちろん、僕も最初は理解できていませんでした。
しかしながら、理解せずになんとなくで始めるには、少し怖い世界が待っています。
株式投資と不動産投資の違いくらいは、理解しておきましょう。
株式投資と不動産投資の違い
株式投資と不動産投資の違いは、大きく分けて5つあります。
具体的には
- 資金元
- 流動性
- 値動き
- 事業性
- 必要人数
の5つです。
1、株式投資は自己資金、不動産投資は借入金
まず1つめは、借金をするかどうかです。
基本的に株式投資は、自分の手持ちのお金だけで行います。
もし失敗しても、最悪な場合で投入した金額がゼロになるだけです。
中には信用取引と言って、実質的には借り入れをしているのと同じ取引形態もありますが、あえてその取引形態を取らなければ、基本的に株式投資は無借金です。
一方の不動産投資は、まず間違いなく借金をします。
僕もしています。
5000万の物件を買うのに、いきなり手持ちの5000万でキャッシュ一括で購入する人は滅多にいません。
借金ありきの不動産投資の方が、失敗した時のリスクは大きく、心理的なハードルも高いはずです。

2、株式はすぐ売れる、不動産は売れるとは限らない
株式は流動資産、不動産は固定資産という違いもあります。
株式は基本的に常に取引が行われていて、市場が開いている時間であればいつでも売買できます。
そういう「いつでも現金化できる資産」を、流動資産と呼びます。
一方の不動産は、いつでも売買できるわけではありません。
その地域であなたの物件が欲しいと思ってくれる人は、せいぜい数人、多くて数十人でしょう。
株式と違って、売りたい人も基本的には売主が1人、買いたい人も数人に止まります。
売買もさかんではありません。
不動産は「いつでも現金化できるとは限らない資産」のため、固定資産と呼んでいます。
流動性の低い資産ほど、リスクは大きいと言えます
3、株式の値動きは激しい、不動産はゆるやか
株式は流動資産、不動産は固定資産だと述べました。
逆に言えば、株式は「みんなが思う値段」まで値段がすぐに動きます。
流動性が高く売買がさかんですから。
1日で20%プラスとかもありますし、その逆もあります。
つまり値動き自体は、不動産よりも激しいわけです。
一方の不動産は、値動きはゆるやか。
年数%程度の値動きにとどまる事がほとんどです。
唯一不動産の価値が1日で変わるとすれば、火事や地震などの災害系くらいでしょう。
4、株式投資は投資、不動産投資は事業
これが最重要です。
同じ「投資」という言葉がつく株式投資と不動産投資ですが、その中身は全く異なります。
株式投資は、基本的に
- 銘柄を調べ
- 売買する
だけです。
もちろん、会社の決算資料を読み込んだり、プレスリリースがあれば読んだりとリサーチは多岐にわたるのですが、大まかにはやることは2つ。
調べて、売買する。
ポジティブな言い方をすれば、手間がかからない。
ネガティブな言い方をすれば、介入余地が少ない。
しかし不動産はそれほど単純化できません。
不動産を取得したら
- どんな層に
- どれくらいの家賃で
借りてもらうのか、ターゲットを絞り、そのために何ができるのかを自分で考え、実行します。
具体的には
- 管理会社の設定
- 仲介してくれる不動産業者への営業
- 広告費の支払い
- リフォーム
- 清掃
- 塗装工事
- 屋根の防水加工
などのルーティンに加えて
- インターネット無料化
- 宅配ボックスの設置
- 売買契約の同時進行
なども行います。
一言で言うならば、やる事が多い。
ポジティブな言い方をすれば、介入余地が多い。
ネガティブな言い方をすれば、手間がかかります。
これはもはや投資というよりは、事業の性質を帯びています。
ターゲットを想定し、予想されるリターンを計算、投入する金額が見合うかどうか。
この判断を何十回と繰り返しながら、様々な人と交渉を重ねていく。

5、株式投資は1人でできる、不動産投資はチームで動く
不動産投資は1人で完結できません。
- 銀行
- 売主
- 借主
- 管理会社
- 仲介業者
- ガス業者
- 清掃業者
- リフォーム業者
本当に様々な人達とか変わります。
一方の株式投資は、基本的にやろうと思えば1人でできます。
本を読んで証券口座を開けば、それでスタートです。
別に勉強会やセミナーなんて行く必要なんかありません。
株式投資と不動産投資、どちらを始めるか迷っているなら始めない方が良い
ここまで見てくれた方ならば十分理解していると思いますが、株式投資と不動産投資は全くの別物です。
むしろ共通点を探す方が難しい。
だからもし、これから投資を始めようとしている初心者が
株式と不動産の違いもよくわからん、どっちにしようかなあ
と言っていたら、僕は全員に「やめとけ」と伝えています。
なぜならば、こんなにも違う2つの違いを認識できないのならば、資産を減らすリスクの方が高いからです。
その状況で市場に挑めば、株式や不動産どちらにしてもいずれカモられます。
特に借金をして不動産投資を始めた場合、取り返しのつかない失敗になる事もあるはずです。
株式投資の方が不動産投資よりは初心者向け
どちらか一方をオススメしてくれ、と言われたら僕は株式投資をオススメします。
条件としては
- 信用取引無し
- 100万円以下
で。
つまり現物のみ、手持ちの現金のみでの勝負です。
また額も少なく、失っても死にはしない程度の額で始めましょう。
そうすればリスクは限定的です。
あとはやりながら、日々是勉強。
これに尽きます。
まとめ
株式投資と不動産投資は
- 資金元
- 流動性
- 値動き
- 事業性
- 必要人数
という点で大きく異なる。
その違いを理解せずに始めると、痛い目を見る。
もし始めるなら
- 信用取引無し
- 100万円以下
という条件下で、株式投資から始めよう。