先日このようなツイートをしました。
若手医師は
バイト頑張って1000〜2000万貯める
それを信用に2000〜3000万を引っ張って不動産を買う(IRR=3%以上、年間手残り80万くらい)
手持ち資金2000万のうち1000万を株で5%運用する、税引き後で40万を貰う
これでとりあえず、年間120万(10万円/月)のキャッシュフロー。
まずここから。
— Dr.ラス@お金の外来 (@3n4rs) December 14, 2019
結構反響が大きかったため、1つの記事に情報をまとめました。
勤務医は35歳でセミリタイアできるのか
そもそも単なる勤務医が35歳でセミリタイアできるのか、という疑問が皆さんの頭の中にはあると思います。
仰る通りです。想像できないはずです。
結論から言うと、可能です。
僕はまだ20代(記事執筆時)ですので、その年齢にもセミリタイアの領域にも達していませんが、このままいけば35歳でセミリタイアできるな、という事を強く実感しています。
勤務医のセミリタイアの条件
勤務医のセミリタイアとは
- 医師として好きな時に好きなように好きなだけ働ける状態
と仮定します。
その状態を完成させるためには
- 労働以外の収入が、年間1000万円以上(手残り)ある
- 無借金
としましょう。
最悪、医師として全く働かなくても月100万円弱はもらえます。
勤務医として週2〜3、年収1000万程度で働けば、合計年収は2000万円です。
都心部在住ならば、働いて追加の収入がないと厳しいですが、地方ならもう好きにしてくれ、って感じの水準です。

勤務医が35歳でセミリタイアするまでのシミュレーション
時系列をおって、シミュレーションしてみます。
結婚、子育てによってあまり動けない時期がある事も考慮してシミュレートします。
勤務医28歳(セミリタイア7年前)
投資を始める前。低く見積もって、労働収入から得られる余剰資金は500万/年と仮定します。

BS
流動資産2000万円
固定資産0円負債0円
純資産2000万円CF
労働収入1500万円
勤務医29歳(セミリタイア6年前)
不動産を購入(2000万円、IRR=3%)。現金のうち一部を株式に移行。
減価償却分を簿価に計上するのが面倒なので、省略。
BS
流動資産2500万円(株式含む)
固定資産2000万円負債2000万円
純資産2500万円CF
労働収入1500万円
配当収入40万円
家賃収入60万円(税引後、返済後手残り)
勤務医30歳(セミリタイア5年前)
労働収入で500万、配当と家賃で100万円が純資産として積み上がりました。
似たような不動産を追加購入。合計2棟。
不動産の家賃収入に対する返済は、年間100万円とします(返済の年間100万円も純資産として積み上がります)。
20万円/月のスモールビジネスを開始。初年度は年間100万円の利益だとします。
BS
流動資産3100万円(株式含む)
固定資産4000万円負債3900万円
純資産3200万円CF
労働収入1500万円
配当収入40万円
家賃収入120万円(税引後、返済後手残り)
事業収入100万円(税引後手残り)
この時のスモールビジネスに関しては、ストックビジネスを強く推奨します。
勤務医31歳(セミリタイア4年前)
労働収入で純資産が500万追加、他260万円が純資産として積み上がりました。
さらに、年間返済100万円×2物件で200万円返済が進み、純資産として積み上がりました。
似たような不動産を追加購入。合計3棟。
追加で1000万円、株式に変更し配当金増加。
BS
流動資産3860万円(株式含む)
固定資産6000万円負債5700万円
純資産4160万円CF
労働収入1500万円
配当収入80万円
家賃収入180万円(税引後、返済後手残り)
事業収入240万円(税引後手残り)
勤務医32歳(セミリタイア3年前)
労働収入で純資産が500万円追加、他500万円が純資産として積み上がりました。
さらに、年間返済100万円×3物件で300万円返済が進み、純資産として積み上がりました。
結婚出産などで忙しく、特に真新しい事はせず。
労働収入が増加(バイト単価増加など)、1700万円に。
スモールビジネスが事業拡大、事業収入が年間400万円に。
BS
流動資産4860万円(株式含む)
固定資産6000万円負債5400万円
純資産5460万円CF
労働収入1700万円
配当収入80万円
家賃収入180万円(税引後、返済後手残り)
事業収入400万円(税引後手残り)

勤務医33歳(セミリタイア2年前)
労働収入で純資産が500+200万円追加、他660万円が純資産として積み上がりました。
さらに、年間返済100万円×3物件で300万円返済が進み、純資産として積み上がりました。
子育てで忙しいながらも、同じような物件を2棟、追加購入。合計5棟へ。
株式を追加で1000万円、投入。
BS
流動資産6220万円(株式含む)
固定資産1億円負債9100万円
純資産7120万円CF
労働収入1700万円
配当収入120万円
家賃収入300万円(税引後、返済後手残り)
事業収入400万円(税引後手残り)
勤務医34歳(セミリタイア1年前)
労働収入で純資産が700万円追加、他820万円が純資産として積み上がりました。
さらに、年間返済100万円×5物件で500万円返済が進み、純資産として積み上がりました。
子供が3歳に。2人目妊娠中。
BS
流動資産7740万円(株式含む)
固定資産1億円負債8600万円
純資産9140万円
木造新築計画を立案。
バランスシート改善のため、物件の組み替えを実施。初期に購入した物件2棟(2000万円/棟)を、2400万円/棟で売却。
BSは以下の通り。
BS
流動資産8540万円(株式含む)
固定資産6000万円負債4600万円
純資産9940万円
木造新築アパートをフルローンで購入。
8000万円。IRR=4.0%(年間手残り収入が320万円)。年間返済は300万円。
BSとCFは以下の通り。
BS
流動資産8540万円(株式含む)
固定資産1億4000万円負債1億2600万円
純資産9940万円CF
労働収入1700万円
配当収入120万円
家賃収入500万円(税引後、返済後手残り)
事業収入400万円(税引後手残り)
勤務医35歳、セミリタイア!
労働収入で純資産が700万円追加、他1020万円が純資産として積み上がりました。
さらに、年間返済100万円×3物件で300万円、木造新築の300万円で600万円返済が進み、純資産として積み上がりました。
2人目の子供が生まれ、忙し過ぎて何もできず。
株式に1000万円追加。
BS
流動資産1億260万円(株式含む)
固定資産1億4000万円負債1億2000万円
純資産1億2260万円CF
労働収入1700万円
配当収入160万円
家賃収入500万円(税引後、返済後手残り)
事業収入400万円(税引後手残り)
勤務医なら誰でも35歳でセミリタイアを目指せる
という事で、勤務医35歳の時には
- 年間手残りキャッシュフロー1000万円以上(非労働)
- 労働収入も合わせると、年収3000万円弱
- 総資産約2.5億円
- 負債≒純資産(事実上の無借金、いつでも完済できる)
となります。
この状態は、客観的に見て経済的自由な状態だと言えるでしょう。
この水準は、決して実現不可能なレベルではありません。
なぜならば、僕が今この30歳のステージに立っていて、実現しているからです。
不動産に関しても、僕の買った1棟目の物件と同様のスペック。
めちゃくちゃレアな超優良物件では、別に無いです。IRR=3%なら「まあ合格かな」と言えるレベル。
不動産に関しては同じような物件を買い進めれば良いだけのシミュレーションで、むしろもっと良い物件に出会える可能性の方が高いと思います。
事業収入に関しては、僕的に物足りないというか、かなり低い見積もりです。本気で取り組めば、もっと稼げるはず。
という事で
- 勤務医なら誰でも35歳でセミリタイアを目指せる
と、ここに記しておきます。

