日本に住み日本で仕事をし、全ての資産を日本円で持っている事は、それなりのリスクを抱えています。
なぜならば
- 既にある資産が全て日本円
という事に加えて
- 将来的に得る事ができるお金も全て日本円
だからです。
円が高くなれば良いですが、円が安くなった場合には資産は目減りしてしまいます。
このリスクを為替変動リスクと呼びますが、為替変動リスクをヘッジするには、複数の通貨ベースでの資産や仕事が必要です。
とはいえ仕事で米ドルを稼ぐのは至難の技。
そこで多くの人が思いつく手段が、外貨預金ではないでしょうか。
為替変動リスクをヘッジするための外貨預金は悪手
いきなりですが、為替変動リスクをヘッジする目的での外貨預金はやめましょう。
非効率的です。
なぜならば
- 手数料が高い
- 資金がロックされる
ためです。
まず外貨預金は手数料が高過ぎます。
仮に100万円の外貨預金を行なったとすると、手数料は概算で
- 1万円(そこら辺の銀行)
- 400円(ネット銀行)
- 30円(FX)
とかですね。
ネット銀行ならまだアリですが、1%は高過ぎる…。
少し前に銀行マンの友人と話したのですが
外貨預金を銀行でやろうとするやつはカモ
らしいです。
預金に対する変動要素は
スワップ金利
定期預金金利
手数料と多岐に渡り、手数料ガッポリ取られてる事に気がつきにくいと。
それなら手数料が安いFXで外貨預金代わりのポジション持って寝とけと。
— ラス@お金の外来 (@3n4rs) 2019年5月28日
そして多くの外貨預金は定期預金です。
資金がロックされてしまうのは、1つのリスクです。
資金がロックされないという意味でもFXの方が有利です。
FXで為替変動リスクをヘッジする具体的な方法
めちゃくちゃ簡単です。
日本円の預金額と同額の、外貨ポジションをFXで持つ
だけです。
例えば日本円で100万円あったとします。
- 保証金4万円
- レバレッジ25倍
のポジションで米ドルを買えば、それで終わり。
実際のポジションは下記のようになります。
現在の為替レートが1ドル100円とした場合、預金100万円持っている人の現在のドルベースでの預金価値は10,000ドルです。
FXもせず円のまま100万円を保持を続けたとして、6カ月後に為替レートが1ドル120円となった場合、ドルベースでの預金価値は8,333ドルになります。
つまり6ヶ月の間に、知らないうちにドルベースでの預金価値が1,667ドル(10,000ドル-8,333ドル)分も減少して1,667ドル損していることになるわけです。
1ドル100円の現在、FXで保証金4万円、レバレッジ25倍でドルを買っていた場合は
4万円×25
=100万円
分のドル、すなわち10,000ドルを買うことになります。
このFX取引を行い、6ヶ月後の為替レートが1ドル120円になった場合の、FXの損益(円ベース)は20万円のプラスです。
この儲けの20万円を1ドル120円で換算すると、1,667ドルの儲けたことになります。
つまり、預金100万円のドルベースの価値が減少した分、FXで儲けたことになるわけです。
ということで、ドルベースでの預金価値は、為替変動にもかかわらず、差し引き10,000ドルのまま。
投入資金とレバレッジはお好きにどうぞ
FXで「日本円の預金額と同額の建玉」を建てれば、上記と同様の結果になります。
- 保証金10万円、レバレッジ10倍
- 保証金20万円、レバレッジ5倍
とかでも同じ結果です。
あとは放置しておくだけ。
FXで為替リスクをヘッジする事なんて、なんとも無い事なのです。
為替変動リスクをヘッジするならFXで十分
上記のように、FXでも為替変動リスクをヘッジする事はできます。
- 手数料がより安く
- 資金もロックされない
という点で、外貨預金よりも手軽でおトクです。
しかし、もし誘惑に負けて頻繁に売買してしまうようであれば、FXで損失を出す可能性は大いにあり得ます。
取引回数が増えれば、手数料も増えますし。
ですので、この方法をオススメできるのは
- 純粋に為替リスクをヘッジするために、ポジションを持って放置できる人
です。
間違っても手数料1%の外貨預金なんて、やってはいけませんよ。